2026年7月21日(火)〜7月26日(日)の日程で、東北芸術工科大学大学院生の鈴木仁衣奈(スズキニイナ)と廣木花音(ヒロキカノン)の二人展「石のエッセンス」を開催いたします。
鈴木仁衣奈は、進化の過程で身体に蓄積された「生命記憶」(個人の経験を超えて遺伝子や細胞レベルで蓄積された生命共通の記憶)を鍵に、メディウムを幾層にも重ねた画面で絵画を制作しています。その重なりは、時間や空間を表し、【人以前のヒト】へ想いを馳せる感覚を呼び覚まします。
廣木花音は、幼児期の心の拠り所となるお気に入りの毛布やぬいぐるみといった「移行対象」を絵画へと置換。愛着ある記憶を積層させて描くことで、「移行対象」との間に生まれた多角的な時間の積み重なりを表現しています。
本展では、加速し続ける現代社会の進化から静かに距離を置き、人間の数年という短い時間から数億年前という果てしない過去の記憶にまで、絵画を通して思いを馳せる展示内容となっています。
ギャラリーエイトが注目する、瑞々しい感性と独自の視点を持つ2人の作品をぜひご高覧ください。
【作家在廊日】
鈴木・廣木 …… 7/21 , 24(15:30頃〜) , 25 , 26
ARTISTS
鈴木仁衣奈 Suzuki Nina
2004年 北海道札幌市生まれ
東北芸術工科大学芸術文化専攻絵画領域修士1年在籍
<主な展示>
2024年 二人展「じんわり。」 / やまがたクリエイティブシティーセンターQ1 / 山形
<主な受賞歴>
2026年 「東北芸術工科大学 卒業/修了研究制作展2025 東京選抜」優秀賞・リキテックス賞
2026年 「第17回 春季二紀展」新人選抜大賞
2026年 「第14回 美術新人賞デビュー2026」グランプリ
2026年 「第22回 世界絵画大賞展2026」協賛社賞
廣木花音 Hiroki Kanon
2003年 茨城県生まれ
東北芸術工科大学芸術文化専攻絵画領域修士1年在籍
<主な展示>
2025年 「fog.jpeg」 / SARP仙台アーティストプレイス / 仙台
2023年 「8展」 / とりでアートギャラリー / 茨城
2024年 「第N感を – 円か感 -」/ THE LOCAL / 山形
2024年 全国美大生展示「第n感を」 / 新宿パークタワーホール / 東京
<主な受賞歴>
2026年 「東北芸術工科大学卒業/修了研究・制作展」美術科賞
2022年 仙台パルコ主催「TOHOKU POP OUT」展入選
STATEMENTS
鈴木仁衣奈
私は「人以前のヒト」に立ち返る契機を与える絵画を試み制作している。
生命の起源をたどると、ごく小さな微生物まで遡る。生命の進化は途切れることなく現代まで続き、我々人類はその末に立っている。私は、そうして累積されてきた生命史の痕跡や記憶=「生命記憶」が我々の身体の深部に刻まれているのではないかと思う。この記憶は普段意識されるものではないが、何かを契機として無意識に喚起されることがある。例えば、海を見た際に理由のない懐かしさを覚えたり、自然に触れた際に安心感を抱いたりする感覚もその一端ではないかと考えている。
私は、このような生命記憶を彷彿とさせる要素を模索し、色彩・形象・質感として絵画に取り入れることで、言語化以前の触覚的・身体的感覚へ直接働きかけられるのではないかと考えた。現在は、人類の起源と行方を内包した像として構築した「ネオ・プリマトゥス(新霊長類)」と、透明層を幾度にも重ねた画面造形を通し、言語によって規定される以前の「ヒト」としての感覚を想起させることを試みている。
廣木花音
お気に入りのブランケットを肌身離さず、どこにでも連れている友人がいる。毛布は「ねんね」と呼ばれ、彼女と過ごした時間のすべてを表すように、彼女の魂の半分が宿っているような気がした。ねんねに触らせてもらった時、入ってはいけない場所、触れてはいけない部分、立入禁止区域に無邪気に入ってしまったような感じがしてすぐに手を洗って謝って帰りたかった。生き物じみた形相をしていた。心理学において、こうした毛布や玩具は「移行対象」と呼ばれる。私にはそのブランケットが、単なる愛着を超えて、彼女の強固な化身であるように見えた。あの「ねんね」に触れた時の、物質が呼吸をしているかのような感覚。そして、内なる彼女と外の世界を繋ぐ、化身としての強さ。それらは、絵画という物質にも宿らせることができるのではないか。私はその可能性を信じ、制作を続けている。
展示作品

《ふたつの殻》/ H727×W910mm / アクリル,メディウム,キャンバス,パネル / 2025年

《遭遇》/ H727×W606mm /アクリル,メディウム,キャンバス,パネル / 2026年

《泥》/ H140×W180mm / アクリル,メディウム,キャンバス,パネル / 2026年

《Whole-genome analysis/toothache》/ H910×W727mm /綿布,包帯,革糸,シリコーン,アクリル,木炭,ボールペン/ 2026年

《teenager》/ H530×W455mm /アクリル,木炭,シリコーン,綿布 / 2026年

《drowing「pink」》/ H210×W220mm /アクリル,木炭,鉛筆,綿布,画用紙 /2026年
鈴木仁衣奈×廣木花音 2人展「石のエッセンス」会期情報
期間:2026年7月21日(火)〜7月26日(日)
時間:12:00〜19:00(最終受付18:00)
休廊:期間中無休
場所:〒984-0015 宮城県仙台市若林区卸町2-5-7
電話:022-353-7677
※事前予約は不要です。お気軽にご来廊ください。
作品や会期については、電話022-353-7677または上部ボタン「お問い合わせ」まで



