渡邊涼太
Ryota Watanabe
1998 年生まれ埼玉県出身
「キョウカイノナイセカイ」
内閣府が2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現 を目標に掲げてい るムーンショット計画というのがある。フィクションの中ではデジタルの中での肉体をもつことが多い作品を よく目にするし、バーチャルユーチューバーなどもその一つであろう。意識的な観点でもsnsでのアカウントが 現実の肉体が見えていないのに、小さいアイコンがその人本人だと考えており、ツイートは全部その人が必ず やったものだと思い込んでいるようにおもえる。そして炎上でもした場合にも空っぽな存在に対して攻撃をし ているのを見ているとデジタルの肉体はもう実在している。のではないかと感じる。そういったようにいずれ デジタルに完全に移行できた時に境界はなくなり、その後の存在を急速にテクノロジーが進みアナログと デジタルの中間がなくなりかけている時代になくなった後のこれからの世界の表現を試みている。
「X」 例えば、月に建造物があったとする。僕はその中に在る物体について考えている。これは、SF映画さながらの 出来事が起きる現代についての解釈の余地であり、安易な断定から免れるための僕なりのタクティックスだ。 人間の本質の一つである性別、人種、言語などへの「分類」欲求と、時間、空間、エネルギーといった実質的に 分類不可能なグレーな世界。これらを元に、フィクションとノンフィクションを線引きすることなく可視化させ ること。これが「Artとは何か」という命題への応答であり、地球人の僕が今試みようとしていることだ。
2016 年 第 66 回埼玉県美術展覧会産経新聞社賞 2017 年 東北芸術工科大学 美術科洋画コース 入学 2018 年 洋画コース x グラフィックデザイン学科共同プロジェクト 「棚倉アートフェスティバル」 六花亭主催・中村内美術村企画公募「二十歳の輪郭」最優秀賞 2019 年 国際芸術祭阿佐ヶ谷アートストリート 洋画コース x グラフィックデザイン学科共同プロジェクト 「棚倉アートフェスティバル」 2020 年 古民家「heso」3人展 2021 年東北芸術工科大学芸術学美術学科洋画コース卒業東京芸術大学大学院油画第六研究室在籍