2023年7月|髙栁麻美子 北上ちひろ 二人展

2023年7月会期メインビジュアル EXHIBITION

7月22日(土)より、髙栁麻美子と北上ちひろの二人展を開催いたします。

髙栁麻美子が描く鮮やかな色彩で描かれた曲線や直線は、「私が居た風景」を表現したもの。
一見、迷いがないように感じられる作品を目の当たりにすると、筆致や表面の一部が彫られた動的な部分から作家の思考に気づかされます。
生まれ育った日本を離れ、ドイツ、スペインなど海外で生活したのち帰国。2023年からは東北芸術工科大学の講師として山形で暮らしながら制作を続けています。新しい環境に身を置き、移ろう季節や居場所を色と形に置き換えて創作された新作は必見です。

宮城県に生まれ、地元でアーティスト活動をしている北上ちひろ。
自身が幼い頃に心に留まった出来事や憧れを、絵画をメインに立体やインスタレーションなどで発表しています。
おもちゃやリボン、レース、ガラス……キラキラやときめきがあふれる中に潜む黒い部分は、無邪気さゆえの危うさが隠されているようにも感じられ、思わず作品の中に閉じ込められるように見入ってしまいます。

本展では、そんな二人の世界観を感じられる大作から自分の宝物にしたくなる小作品まで幅広くご紹介いたします。
東北の地で表現するアーティストの作品をギャラリーエイトでお楽しみください。

髙栁麻美子 Takayanagi Mamiko

《緑の丘で》2023年
910×1,167mm 油彩、キャンバス
《さくらの街》2022年
Φ300mm 油彩、パネル
《small memories23-22》2023年
227×158mm 油彩、キャンバス
髙栁麻美子略歴1
髙栁麻美子略歴2

<作家ステートメント>
変わりゆく季節の中で空を見上げ、風を感じ、その一瞬一瞬の風景を色と形に置き換えて20年以上に渡り「私が居た風景」をテーマに制作している。ドイツやスペインの様々な国や地域で10年間制作してきた。日本に戻ってからもアメリカなどでも制作発表を行ってきた。過去にその場所に存在した私の「生命」、その中にある「自然」、そして経験した印象や感覚を風景画として表現している。そして常に自分の中にある「内面性」「精神性」をより深く掘り下げ作品として表現することを追求している。

私の作品はいわゆる「ハードエッジ」な平面的な色彩や形体であるが、よく見るとそこには筆触を意識的に垂直、水平に残している部分、油彩独特のマチエールも画面上に存在している。色彩も実際の風景とは全く違うものである。だがそこに私の「内面性」「感覚」が押し出されている。1枚の画面の中にせめぎ合う色と色との関係性、バランス、意識上のアンバランス、空間性そして色と形の緊張感を筆触やマチエールの力を借り、表現しているのである。一見、静的(スタティック)な画面であるが、画面の中には幾重にも塗り重ねた部分、色を彫刻刀で彫る、意識したエッジの不安定さなどそこには動的(ドラマティック)な部分が溢れ出ている。それが私の「生命」が表れた「私が居た風景」なのである。

●髙栁麻美子HP ●Instagram ●Twitter

北上ちひろ Kitakami Chihiro

《そんな日の物語 Ⅰ》2022年
1,310×1,630mm アクリル、油彩、木炭、キャンバス
《開け放したら、風 、香り。》2019年
727×606mm 石膏地、アクリル、油彩、木炭、パネル
《暗とランド》2016年
727×606mm 石膏地、アクリル、油彩、パネル
北上ちひろ略歴1
北上ちひろ略歴2

<作家ステートメント>
おもちゃのビーズ、ガラスやあめ玉の透明感など、チープなものが輝く色と事象。子供部屋のカーテンの揺れる布に包まれている世界の安心感や、心地のよいひとりぼっちの特別な空間。それらに憧れた幼い頃の私の小さな感動と憧憬を、大人になった今でも大切にしたい。また、幼い頃に特別だったものへいつまでも一途でいる私たちは、ある種の愚かさや醜さを合わせ持っていると考える。私の絵の中の黒い部分は、そういった怖さや儚さを移しているのだと思う。高価な宝石よりも、プラスチックや鍍金の安価なきらめきや、少女のころにみた世界のひろがりが、本物の宝物でありますように。誰かの心の中に眠る、あこがれの箱を紐解くような感覚や質感を表現したいきたい。

●北上ちひろHP ●Instagram ●Twitter

髙栁麻美子×北上ちひろ二人展 会期情報

展示期間:2023 7/22(土)〜8/25(金)
時間:12:00〜19:00(最終受付18:00)
休廊日:日曜(初週の7/23は開廊)、8/11〜15(夏季休業)
※都合により急遽休廊となる場合があります。その際は公式Instagramにてお知らせいたします
来廊:事前予約制
※当日予約は電話にて受付。お気軽にお問い合わせください
料金:入場無料
場所:〒984-0015 仙台市若林区卸町2-5-7 ℡ 022-353-7677

タイトルとURLをコピーしました